なりほし日記

日記帳感覚で日々のことを書いていきます!!

『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』はワクワク、しんみり。創作そのものの素晴らしさと視聴後の清涼感溢れた、歴史に残る名作!!(無料・サブスクでの公式配信も!!)

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2020年にクレヨンしんちゃんは原作漫画連載から30周年を迎えました。

30年。当時しんちゃんと同じ5歳の子も、ひろしと同い年になるほどの時間です。

それほど長く続く作品はすごい!!!と純粋に思います。

さらに、連載開始後、アニメが始まり、それに伴いゲーム化やグッズ化、映画化といったメディアミックスも行われるようになりました。

かつて、クレヨンしんちゃんは「教育に悪い」と攻撃を喰らったほどの作品ですが、そういうことを言う人達に自分が「そんなことない!!」と言いながら見せたい作品があります。

「しんちゃんの映画?どうせ下品なだけで、子供騙しでしょ?」と、思っている人にほど見せたいですし…

他にも、昔は見ていたけど今は見ていない方しんちゃんが好きだけどこの映画を見たこと無い方、そこまでしんちゃんを知らない人も新たな世界を知る意味でぜひ見てほしいです!!!それくらい素晴らしい作品なのが……

映画クレヨンしんちゃん

激突!ラクガキングダムほぼ四人の勇者

この映画の魅力は何か!?それはズバリ……

  1. クリエイティブな要素をテーマにした現代らしい、等身大の5歳児であるしんちゃんが繰り広げるワクワクする冒険
  2. それを盛り上げてくれる個性豊かないつものみんなやゲストのキャラしんちゃんの生み出すラクガキたち
  3. そして、自由な発想の素晴らしさと、ギャグの笑えるバカバカしさとちょっぴりしんみりするさわやかな感動要素です!!

なんと、AbemaTVで今なら2021年の9月5日まで無料で見られます!!!

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気になる方や、これから先文章を読んで楽しみになったあなたもぜひどうぞっ!!!

他にも、Netflixに登録している方はいつでも見られますよ!!他のサブスクサービスで見られるようになったら、追記するかも知れません(笑)

また、土日がお休みの方はビデオなどをレンタルしておうち時間に見てみるというのもいかがでしょうか!!

しんちゃんの映画は、ストーリーやギャグ、キャラクター…どれも本当に面白いのでぜひぜひぜひ!!

また、思ったよりも文章が長くなってしまったのでここから先、より魅力が知りたい!!という方は続きを読むで記事の続きをぜひご覧ください!!

 

今回のしんちゃんたちの冒険のあらすじと作品紹介

自由なラクガキをエネルギー源として空に浮かぶ王国「ラクガキングダム」
しかし、今やエネルギー不足により滅びようとしていた…。王国軍は、無理やりラクガキをさせるため地上・春日部への進撃を開始!
一方、描いたものが動き出す、王国の秘宝「ミラクルクレヨン」を与えられし勇者は…まさかの“ちょ〜お気楽5歳児”野原しんのすけ!!

しんのすけと、描き出したラクガキたち
“ほぼ四人の勇者”は春日部奪還を目指す!
そんな最中、ラクガキは水に濡れると溶けてしまうという弱点が発覚!さらに上空には今にも降り出しそうな雨雲が…
果たして、ラクガキたちとの出会いと冒険の先に待つのは、笑いか!?涙か―!?

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 - 映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 (アニメ) | 無料動画・見逃し配信を見るなら | ABEMA より

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あらすじだけでは、今回のしんちゃんの映画ってこんななの!?って何も知らない人はびっくりするかもしれませんね。過去作を一度も見たこと無い方はもっと、家族旅行とかの他愛ない日常の話をするのかと思っているかも知れませんね。

もともと、しんちゃんの映画は非常に自由に溢れている作品でして、冒険の舞台しんちゃんたちの住む春日部を始めとした日本国内の北から南から、香港やメキシコといった外国さらには過去と未来もっとすごい場所だと平行世界や夢や映画の中と言った全くの別世界まで!!!多種多様なんですよ!!!

その多彩な舞台でしんちゃんたちが、ギャグを混ぜながら家族や友達、時には新しく出会った仲間たちとロードムービーのように冒険を繰り広げる、というのがお決まりのパターンです。

そういう意味では今作が「ラクガキ」を通じて「創作の素晴らしさ」と「自由さ」を伝えているのは素晴らしいと考えます。

しんちゃんはギャグがすごいですが、そういったおなじみのギャグ要素も満載。バカバカしくて癖になります!!「ほぼ」四人の勇者、なんてタイトルからしてもうバカバカしい(笑)。

ゲストキャラクターたちもとても個性豊かで、

  • 大真面目なことをしているはずなのに、見た目や喋り方といった構成要素の一部がバカバカしい
  • 逆に、大真面目な見た目なのにやっていることがバカバカしい
  • 個性がものすごく爆発していて、しんちゃんたちレギュラーキャラを飲み込みかねない
  • しんちゃんのことをグイグイ引っ張っていくタイプのおねいさん(しんちゃんは年上の女性が好きですからね)
  • 作品に反してすごくシリアス
  • レギュラーとは真逆の性質の人間で、彼らの姿を見て成長していく

……などなど、ここにこれまでの作品にのゲスト全員の特徴を書き尽くせないくらいに魅力に溢れています。

しんちゃんの映画って、笑いだったり感動だったりギャグだったり魅力的なキャラだったりそれこそ人によって好きなところが十人十色だと思いますが……

自分はこの映画は本当に自由破茶滅茶で、ちょっぴりいい話なのが原作・アニメ含め過去のクレヨンしんちゃんと同じだと思っていますし、それに見るたびに絶対に同じところで何度も笑って泣いてしまいます!!

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ここから先はキャラクターや魅力の紹介です。なるべく情報を入れないようにして視聴したい!!というかたはこちらやNetflixでのご視聴、レンタルに向かうのをおすすめします!!

個性爆発!?ほぼ4人の勇者を始めとしたキャラクターを紹介!!

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この映画を彩る個性豊かなキャラクターたちを大雑把に紹介します!

ご存知、カスカベに住む破天荒でおちゃらけてて下品でおねいさんが大好きな5歳児

ひょんなことから、大好きな女子大生のななこおねいさんにデートを約束、それを楽しみにしていたはずなのにいつの間にか自分で生み出した仲間たちや後述のユウマくんと出会いラクガキングダムを救う勇者として大冒険を繰り広げます。

今回は、彼の自由奔放なところ優しいところがフィーチャーされているのが特徴で、彼の行動にグッと来ることでしょう

ちなみに、絶対に人前で笑うところや泣くところを見せないシャイな5歳児だったりしたりしなかったり…?

  • のみんな

こちらもご存知、足が臭いけど家族思いのサラリーマン野原ひろし(35)いじられることもあるけど基本的には周りを引っ張っていく主婦の野原みさえ(29)パワフル赤ちゃん野原ひまわり(0)一家で一番の常識人!?愛犬シロ

今作ではラクガキングダムの兵士たちに序盤で捕まってしまうので、いつもよりも出番は少なめですが、ここぞというところでみんながそれぞれの良いところを見せてくれます。どちらかというと、しんちゃんを見守り、支える役。

  • カスカベ防衛隊のみんな

こちらもご存知、しんちゃんのお友達たちしんちゃんとは真逆のエリート志向で真面目くんだけどとってもいい子風間くんいじられキャラで不憫な役回りが多い漫画家が夢のマサオくん、心優しいはずだけど時々怖くてみんなをグイグイ引っ張っていくネネちゃんボーッとしているけど一番大人びていてここぞというときに先導してくれるいるボーちゃん

彼らもラクガキングダムに捕まってしまいますが……しんちゃんと共に戦ってくれる、立派な子たちです。

  • ななこおねいさん

しんちゃんが恋している大学生のお姉さん。

とっても心優しくて包容力があるけどアクティブさも秘めている大和撫子な、素敵な女性。

彼女もラクガキングダムに…?

  • 幼稚園の先生たち

しんちゃんが通うふたば幼稚園の先生たち。(よしなが先生まつざか先生あげお先生、そして組長…じゃなくて園長先生奥さん。)

しんちゃんたち園児たちを支えてくれる、優しい人たち。

子供たちを守ろうとした結果ラクガキングダムに捕まってしまう。

  • カスカベ市民たち

カスカベの市民たち。中には過去のしんちゃんに出てきたキャラクターもいるのでぜひ探してみると面白いと思います。

彼らもラクガキングダムに捕まってしまい…?

ここからはゲストキャラクターの紹介です!!

  • ブリーフ

しんちゃんが初めてミラクルクレヨンで生み出した勇者の一人の喋る2日目のおパンツもう一度言います。おパンツです!!そして臭い!!

ただのおパンツなんですけど……よく喋る上にすごく真面目!!!それ故にしんのすけや他の仲間たちと馬が合わないこともあるけど、なんだかんだでみんなを引っ張ってくれる、すごくいい子。

  • ニセななこ

しんちゃんが2番目にミラクルクレヨンで生み出した勇者の一人大好きな…ななこおねいさん…?

吹き出しも一緒に描いたからか「しんちゃんすきよ」しか喋ることが出来ないけどななこおねいさんと一緒で面倒見が良くてしんちゃんのことが大好き。

しんちゃんのためなら何でもしてしまう…!?

  • ぶりぶりざえもん

しんちゃんにとっての「救いのヒーロー」ラクルクレヨンで3番目に生み出された勇者の一人紫のズボンと腰に据えている千歳飴が特徴的なブタの格好をしている。

しんちゃん以上に自分勝手でお下品!?すぐに裏切ろうとするし、ほとんど役に立たないし……でも自信満々!?自己肯定感の高さは見習いたくなる。

「お助け料100億万円」など、独特で面白い言葉のセンスを持っている。

  • ユウマとお母さん

カスカベからちょっと遠くの街に住む6歳の男の子とお母さん。

ユウマくんクールなタブレットをフルで使いこなす現代っ子。いわゆるブレイン枠

お母さんは飲食店を経営していて、忙しそうだけどユウマくんのことを大事に思っているし周りに気配りができる優しい人

ひょんなことからラクガキングダムが巻き起こした騒動に巻き込まれユウマくんはしんちゃんと行動を共にする。では、お母さんは…?

ラクガキングダムを救うために、ラクガキをやめさせる大人たちを黙らせ、子供たちに無理やりラクガキをさせる「ウキウキカキカキ作戦」を強行した防衛大臣

王国を救うためにラクルクレヨンをしんちゃんから奪還しようと企む

作戦は非常に危険なものだったが、王国への愛は本物

  • ラクガキングとお姫様

非常に大きな体のラクガキングダムの王様と、心優しくてアクティブなお姫様。

二人も王国への愛は本物だが防衛大臣に反対した結果捕まってしまう

  • 宮廷画家

ラクガキングダムの宮廷画家で、地上へ向かい勇者を探した結果しんちゃんと出会う

ラクルクレヨンを地上で唯一扱えるしんちゃんを勇者に任命し、希望を託す。

  • 鬼軍曹

ラクガキングダムの兵隊のリーダー。兵士たちを先導する。

筋肉ムキムキで裸、股間に絵筆バケツ、サングラスは三角定規という凄まじい見た目。

  • イチゴリンゴメロン

ラクガキングダムの兵隊の指揮官で、子供たちに無理やりラクガキをさせる。

普段は優しい声だが、怒るとドスが利いた声になるのが特徴的。

  • ラクガキングダムの大臣たち

防衛大臣以外の大臣。ちょい役、一般市民としての役割であってそこまで出番はないけど見た目はハッチャメチャ!!

  • ラクガキングダムの兵士たち

画材のような格好をしたラクガキングダムの兵士たち。大人たちを捉え、子供たちにラクガキをさせる。

 

いつものみんなは「ああ、こういうキャラだよね」って思えるし時々グッとくることも。

ゲストキャラクターたちはみんな個性豊か。中にはコレまでにはいなかったような属性のキャラクターも。

視聴した方はきっと、メインキャラクターたちみんなに愛着が湧くと思います。ちなみに自分はぶりぶりざえもんがより好きになりました。

この作品が秘める、今の時代に響くテーマ

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この作品はクリエイティブな要素を強く含んでいて、クリエイターの方々やそれを目指す未来ある人々にぜひ見てもらいたいです。もちろん、面白いシナリオ構成とかキャラの動かし方とかもすごく参考になるのですが……

それ以上に、この作品はクリエイティブの全てを肯定してくれているところ、それが本当に感動するし未来に受け継がれていってほしいテーマなのです。

特に大事にされているのは自由な発想です。人は皆、いろいろな発想を持っていて、それはどれも尊くて大切にされるものだと強く感じました。

一見するとこれは否定的なことじゃないのか?と思うことがあります。ちょっとネタバレになってしまいますが、マサオくんが描いた絵を「人の作ったキャラだから」という理由で敵がつまらないものだ、と否定するシーンがあるんです。

これは二次創作への否定なのでは?と思う方がいると思いますが、そのシーンだけならそうなりますが、作品全体はどうでしょう。

まず、勇者の一人にはしんちゃんが生み出したななこおねいさんニセななこがいます。これはしんちゃんがななこおねいさんをイメージして作り上げた二次創作と言えるのではないでしょうか?

そして、そのニセななこは最終的にしんちゃんのことを救うことになって……詳しくは自分の目でぜひ!!

また、ラクルクレヨンは自由なラクガキを描ける人にしか使えない存在です。もし二次創作がダメならしんちゃんは使えないはずだけど、使える。だから、この作品は決して二次創作への否定ではないと思います。

二次創作でも本作で大事とされている、自由な形での素晴らしい創作の作品はたくさんありますからね。

ただ、作中で唯一これはよくないよねってされているのは、創作を通じて人に迷惑をかけることですね。防衛大臣は強制的に子供たちにラクガキをさせていますが、それはラクガキングダムの崩壊の危機をより深刻になるまで導いています。

他にも、冒頭しんちゃんが床にラクガキをしていますが、みんなに迷惑がかかる場所でラクガキをするのは良いことではないですよね。

今の時代は小さい頃からパソコンやスマホといったデバイスを使いこなせる人が増えている時代で、それを利用した創作活動を年齢問わずに行っているすごい方々がたくさんいます。

そんな方々にこの作品を見て、創作の良さをより深く知ってほしいなあと思いますね!!

すっごく豪華なスタッフさんたちにビックリ!?

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今作のスタッフさんは歴代のクレしんの中でも超豪華です!!

今作の監督の、京極尚彦監督ラブライブ」や「宝石の国」で有名な方で、キャラクターをイキイキと動かすのが得意とのことだそうですが、まさにその通りだと思います!!!今作のしんちゃんたちは、本当に自由奔放(笑)

脚本の高田亮さん婚前特急」や「そこのみにて光輝く」という作品を手掛けていて人間の心情描写を得意とする方のようですね。劇場アニメの脚本は初めての方ですが……ラクガキングダムはすごく面白かったですし、その得意分野の味が濃く出ているなあと思いました!!!!

声優さんもすごいです!!特に一番凄いのは、サザエさんのカツオ役の冨永みーなさんがブリーフ役大御所さんの中の大御所さん!!にパンツの役という素晴らしさ(笑)

タブレットを使いこなす現代っ子ユウマくん役アイドルマスターシンデレラガールズ赤城みりあちゃんの役で有名な黒沢ともよさん!!みりあちゃんの元気な印象が強い方は、5歳年下なのにクールなユウマくんの演技ができる、ともよさんの実力の高さにびっくりしちゃうかもしれませんね(笑)

また、いつものしんちゃんでアクション仮面玄田哲章さんが変態的な見た目の鬼軍曹役ですが、同じ方だと気づかないほど違和感がなく、ハマり役でした!!

そして、ぶりぶりぶりざえもん神谷浩史さんが二代目役になってから銀幕初登場!!!ですが、しんのすけたちとは熟年夫婦のような円滑かつ鋭いボケとツッコミを交えた会話をしてくれて素晴らしいです(笑)これについては後述で詳しく!!

キャラ数が多いので、時にはサブキャラにも大御所さんが使われていることも…!?

ゲスト声優の方も非常に豪華です!!特に防衛大臣の、俳優の山田裕貴さんは本職の声優の方々と遜色が無いほどです!!

ラクガキングダムのお姫様きゃりーぱみゅぱみゅさん。こちらも違和感なく作品に溶け込んでいる、かわいらしい演技で素敵です!!!

一番お気に入りなのは指揮官の3人組イチゴリンゴメロンの、ものまねタレントのりんごちゃんモノマネ芸がしんちゃんの映画特有の「真面目なんだけどバカバカしいところがある」キャラ属性に活かされていて、非常に面白いのでぜひ注目です!!!

また、主題歌はシンガーソングライターのレキシさんギガアイシテル何かを作り出すこと、そして生み出された創作物の素晴らしさを歌った、作品のテーマに沿った聴いていて自然と涙が流れるアップテンポな美しい曲です。

さらに、レキシさんはラクガキングダムの食料大臣役としても登場しています。「超ク~ル!」というのが口癖のホットドッグの姿のキャラですね。

特に一番すごいのが……なんと!!作中に登場するラクガキたちは、本当の子供たちが自由に作り出したものなんです!!

埼玉県春日部市の幼稚園や小学校の子供たちが描いたものとのことで、しんちゃんへの愛を感じますね。

最後にですが、京極監督のインタビューも作品に込められたメッセージやテーマをより深く知れてとても素敵なのでぜひ!!!

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過去作へのリスペクト満載!?

この作品は過去のクレヨンしんちゃん映画……いえ、それだけでなく!

なんと原作漫画へのリスペクトまでもが強く含まれています。

そう……この映画は原作付きシナリオです!!!

その原作は、クレヨンしんちゃん23巻の「ミラクルマーカーしんのすけ!!

さすらいの画家から描いたものが実体化する、ラクルマーカーをひょんなことからもらい、それを通じて絵を描く大切さを知る、というお話です。

ニセななこぶりぶりざえもん宮廷画家この作品にも出てきますし、こちらを元にしたギャグや展開もありますよ!!

原作漫画のシナリオが映画版に使われるのは「雲黒斎の野望」以来25年ぶりです!!

 

また、短編作品が映画向けにアレンジされるのはクレしん映画の歴史の中で初めてのことです!!長い歴史の中で一度もやっていなかったのですね。

また、ぶりぶりざえもんといえば忘れてはいけないことが一つありますね。それは先代の声優の、塩沢兼人さんが2000年に亡くなられてから2016年までぶりぶりざえもんに代役を与えられることはキャラクターのイメージと塩沢さんを尊重して、ライブラリ出演すらもゲーム作品以外で一切行われませんでした。

ですが、ぶりぶりざえもんがどんなキャラなのかを今の子供達にも知ってもらうためとのことで、2017年に神谷浩史さんが大抜擢。ぶりぶりざえもんのいい声もおちゃらけたところも熱演してくださっています!!原作の漫画や過去のアニメのようにいいキャラしてましたよ、ぶりぶりざえもん!!!特に、過去作のブタのヒヅメ好きの方はぜひ!!!

また、しんちゃんの日常回に登場した様々なキャラクターがたくさん登場するのも見どころです!!!ちょい役の場面もありますが…

おなじみのミッチー&ヨシリンや隣のおばさんの北本さんだけでなくななこおねいさんのお友達の忍ちゃんや、バラ組の3人組や紅さそり隊、さらにはあの地獄のセールスレディが登場したり!?

他にも、昔のしんちゃんの映画でおなじみのニュースキャスターの団羅座屋や、野原家を建て直した大工の鬼瓦親子といったファンにとっては嬉しいキャラ、ご無沙汰なキャラもいますよ!!

さらに、今作はしんちゃんの映画の第一作であるアクション仮面VSハイグレ魔王への原点回帰を目指していて、しんちゃんが主役の映画、という目標があったそうです。

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過去の映画にはしんちゃんがメインで冒険をするものも多かったので、どことなく懐かしい感じで、そしてしんちゃんの良さがよく出ていてとても良かったです!!

最後に……今作の公開日は本来は4月24日だったのが延期となり、9月11日になりました。この日はクレヨンしんちゃんの漫画の原作者である臼井儀人先生の御命日で、そういった部分も原点回帰の意味が込められているのだと思います。

原作や過去作へのリスペクトを忘れずに作られた今作しんちゃんファンならぜひ見ていただきたい一作です!!

令和の時代を感じる演出

今回のしんちゃんの映画には現代的な要素が今まで以上に出てきます。

過去作にも携帯電話やスマートフォン、パソコンやインターネット、コンピュータウィルスなどが出てきたことがありますが……

今作ではSNSが少し、タブレットが密接に関わってきます。

作中、カスカベがラクガキングダムに乗っ取られた時にSNSで人々が「なぜこんなことに?」と話し合うシーンがあります。

また、ユウマくんはタブレットでインターネットなどのアプリを使いこなす現代っ子それらを使ってしんちゃんたちをサポートしますが、そういった子が出てくるのは映画版ならではという感じですね。

他にも細かいところではしんちゃんが自転車の後ろに乗せられてみさえに幼稚園に送られている、いつものシーンでヘルメットをかぶっていたり、地上からラクガキが減った理由にゲームやタブレットの影響もある……と宮廷画家が語るシーンもあったり、所々で現代を感じさせます。

さらに……令和というワードが出るギャグがありますが、そのシーンは必見です!!しんちゃんとぶりぶりざえもんの関係性に注目ですよ(笑)

そういった、現代的な部分を見て過去作と比較するのも楽しみ方の一つかもしれません!!

 

ここから先はよりディープな話をしていきます!!

ネタバレを大いに含みますので、作品を視聴したあとに読んでいただけると嬉しいです!!

現代でもしんちゃんの変わらないところ(ネタバレ)

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現代の価値観を取り入れている今作ですが、それでもしんちゃんは変わっていないところもあります。

しんちゃんが絵を描くと、たとえば花火として爆発する戦車や飛行機が出るほどメチャメチャなものが出てくるくらいには彼は自由奔放ですが……根は優しいところが、みさえや風間くんと再会したときや、人々をクレヨンで助けていく時、ななこおねいさんのそっくりさんでショックを受けた時も助けてあげるところや、終盤大人たちに責められるユウマくんに対しての言葉でしっかり感じられました。

また、しんちゃんはあくまでななこおねいさんとおデートしたいだけであって、決して自分から世界を救うために冒険しているわけでもないのがとても良かったです。そこはどうやら監督さんも意識していたようで、しんちゃんをヒーロー然として書いているわけでないのも良かったですね。

これは自分の好みなんですけど、涙を流すシーンで絶対に涙を流すところを見せなかったり、雨を混ぜていたりするのにも感動しました。

過去作でもあった基本的に敵役は赦してあげて共存する、という方向性を踏襲していたのが素敵だと思っています。こういった部分も、しんちゃんの優しさなんだなあと思います。

そして、一番変わっていないのはぶりぶりざえもんでしょう。救いのヒーローのくせに、アクション仮面やカンタムロボのような強さやかっこよさは何も持っていない上に、彼らのように人々を助けるために自ら戦おうとしたりはしません。

でも、彼は「優しさ」というしんちゃんと同じ大事なところを持っています。だからこそ、ラクルクレヨンを手に入れても決してラクガキングダム側に本当に寝返ることではなくてユウマくんのお母さんを救うことを選んだし、しんちゃんを悲しませないために消えかけているときも冗談を返すほどに落ち着いた普段どおりの態度を見せてくれました。

ぶりぶりざえもんは毎回登場するごとに同じ個体が出ているわけではないですが、しんちゃんの中のぶりぶりざえもん像は変わっていないんだろうなあとうるっと来てしまいました。

過去作とあの名シーンと今作の終盤の展開(ネタバレ)

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この作品、考えすぎかもしれませんが過去作を意識した要素がいくつかある気がして……

  • 車を運転するしんちゃんと、オトナを助けるという構図(オトナ帝国の逆襲)
  • 自衛隊の作画の気合の入れよう(温泉わくわく大決戦)
  • スパイ映画みたいというセリフ(黄金のスパイ大作戦
  • スーパーの商品を利用した戦闘シーン(暗黒タマタマ大追跡)
  • シュールだけどある意味怖いサンバ要素(踊れ!アミーゴ)
  • そして、ぶりぶりざえもんの勇姿(ブタのヒヅメ大作戦)

原点回帰を目指すと同時に、もしかしたら…と思ってしまいますね。

そして、過去作リスペクトといえばあの名作の名シーンと共通す、素晴らしいシーンがラクガキングダムにもあるんですよ。

あの名作の名シーンというのは……

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オトナ帝国の逆襲のひろしの回想シーンです。

敵が放った、昔の懐かしい臭いで子供に戻ってしまったひろしに、しんちゃんがひろしの靴の臭いを嗅がせて、それでひろしはコレまでのことを思い出す。

このシーンが何故素晴らしいのか?それは、しんちゃんが自分で「昔の臭いに対抗するなら今の臭いだ」と考えて行動するところ、そして「足が臭い」というひろしのネガティブな側面を、その臭いをコレまでの人生でひろしが得てきたモノ(後悔や失敗、家族、日常)全てを肯定する存在として扱っているところなんです。

そして、ラクガキングダムの終盤、「やっちゃえば~?」のシーンはそのシーンと同じエネルギーが流れていて素晴らしいと考えています。

なぜなら、しんちゃんのネガティブな側面として扱われる「自分勝手」「破天荒」といった要素を、「自由な発想」「行動力」として扱い、それで人々を引っ張っていき、世界を救ってしまう

これは世の中の創作に対する肯定ですよ!!!!!

創作と共に人々は文化を発展させていきましたし、創作は時には人々を救うことになりうる。

自分の創作に自信がない人にはこのシーンを見て、創作って楽しいんだよ!!!ってことを思い出してほしいですし、自分も思い出してすごくウルウルしてしまいました…!!!

オラの救いのヒーローだゾ(ネタバレ)

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タイトルに「ほぼ」がついているの、ただのおバカな要素じゃなくてすごくいいんですよ。

しんちゃんから見た4人の勇者が、ぶりぶりざえもんブリーフ、そしてニセななこユウマくん

視聴者やユウマくんや一般市民と言った周りから見た4人の勇者が、しんちゃんぶりぶりざえもん、そしてブリーフニセななこ

ユウマくんは「しんちゃんのことを自由奔放だけど心優しいすごいやつ」みたいな目で見ているのでしょうけど、しんちゃんも「ユウマくんは頭が良くて自分を先導してくれるすごい子」、という感じでしょうね。

それに、終盤はクレヨンで生み出された勇者たちが一人ひとり、消えていってしまいます。それもきっと「ほぼ」なんでしょう。

終盤、ユウマくんが人々に呼びかけるシーンは、賛否ありますが自分は素晴らしいと思うんですよ。今の世の中、協力しあわないと問題解決が難しい壁が立ちはだかっている……それでも、お互いに文句を言い合ったり、いがみ合ったりしている人は大勢います。

でも、それって違うじゃないか!!と、大事なことをアニメを通じて説教臭くなく伝えてくれる……それがすごくいいことだと思うんです。子供も見る作品だから、心に残る、良いものを!!というスタッフさんの強い意志を感じて胸が熱くなります。

そして、例え文句を言っていた人々だって、大事なことに気がついて協力しあってみんなの力で世界を救うことができる。そういう意味ではみんなが勇者になり得るんでしょうね。

エピローグのシーンでタブレットのアプリでラクガキを子供たちは楽しむだろうから、ラクガキエナジーもきっと無くならないだろうねって終わり方だったのすごく良かったなあって思います。

決して現代の文明や文化を否定しているわけではなくて、過去に生まれた「創作」という文化とともに肯定しているのがそういったものが好きな人間としては素敵な発想だと感じるのです。

この作品を見ると、いつもワクワクしますし、涙ぐんでしまいますし大事なものを思い出す気持ちになるんです。

そんな、心を豊かにする「創作」今作におけるラクガキは、創作のメタファーですね。他にも自由だったり想像力だったり)が今の世の中にこれからたくさん増えていくことが楽しみになりますし、誰かにとっての宝物となるような創作がしたい、と強く感じます。

好きな作品過ぎて、なんと1万文字も書いてしまいました。2000文字くらいで終わると思っていたんですけどね…(笑)

あと、じつは最新作の天カス学園はまだ漫画版しか見れていないのです(涙)

そちらの感想もぜひ書きたいところですね!!

 

アイキャッチ画像の引用元は映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 (アニメ) | 無料動画・見逃し配信を見るなら | ABEMA です。